リッチブラックって知ってる?深い黒を極めよう

一般的な4色プロセス印刷で、リッチブラックを効果的に使うと、黒が一層引き締まります。

特に黒メインで作る印刷物は「カッコよさ」を求めることが多いので、効果的にリッチブラックを使ってみましょう!

※赤いランドセルを欲しがっていましたが、黒が引き締まってカッコいいやつを選びました

4色のインクを全て指定して黒を表現しよう

通常、黒といったら「Bk100%」を指定します。ですが、これをベタ塗りで印刷しても、どことなく浅い仕上がりになります。

そこで、Bkに他の色(シアンC、マゼンダM、イエローY)を少し加えて色を指定します。他の色が加わることで、同じ黒でも深みがでてきます。また、最近の印刷技術は高くなったとは言え、どうしても黒インク一色だけだと白い点が見えることがあるのです。

これは、印刷によるカスレの一種で、黒インク一色で印刷していたら白が目立ってしまいますが、他に3色のインクがあれば、白く目立つことは防げます。

Illustratorではどうやって指定するのか

Illustratorの場合、カラーパレットを使用します。

大半の印刷会社では、色の%は合計で300以内であればよいとされています。印刷会社によってその基準は異なり、ある会社では写真のように全て40%ですが、他の会社だと60%がいいとしています。入稿先のテクニカルガイドを参考にしてみてください。

また、少し赤みのある黒、クールで冷たい黒、温かみを感じる黒…というのは、それぞれCMYの値を5〜10%高めるとよいでしょう。

PowerPointなどのオフィス系ソフトはRGB(JPEG等の画像と同じ形式)で保存され、印刷会社でCMYKに変換されるため、入稿データでの指定はできません。何かいい方法ないかと調べてみたのですが…ちょっとなさそうです。

印刷でやってはいけない場合も忘れずに

4つの板を重ねてインクを通すことで、色を表現するのが印刷です。

黒1色とは異なり、どうしても4色が重なるとズレてしまいます。これを版ズレと言い、印刷物をよく見ると、4色の色がズレてぼやけた感じになってしまうのです。

今の印刷技術は高くなり、版ズレはおこしにくくなりました。とはいえ、以下の場合は使わないほうが好ましいでしょう。

  • 本文の文字や見出し(スミ文字)
  • 面積の小さな図形
  • 黒ベタで狭い面積を白抜きする場合(特に文字)
  • 細い罫線
  • 印刷の指定がスミ版一色刷りの場合(リッチブラックは4版扱い)

 

これらの点に注意して、いつもと一味違う宣伝ツールを作りましょう。

 



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