個人事業主は名刺に「代表取締役」「株式会社」と入れてはいけない
コロナの影響ですっかり使わなくなった「名刺」
過去、たくさん交換したものを整理しながら、ふと気がつきました。
個人事業主の肩書きに「代表取締役」としているものを、数枚見つけました…。これ会社法では禁止です。
会社法で決められていること
会社法で、株式会社に関する表記について、定められていることがあります。それに対しては、個人事業主は名乗ることができないのです。
「株主総会」「取締役」は株式会社の絶対必要機関
株式会社は、「株主総会」「取締役」を設置するのが義務です。会社法第326条1項「会社法における絶対必要機関は株主総会と取締役のみである」とされています。1人で株式会社を経営している場合は、その1人が取締役です。取締役が複数いて、取締役会を設置している会社であれば「代表取締役」が選任されます。
個人事業主は法人ではないので、取締役ではありません。そのため、「代表取締役」「取締役」等と名乗ることは、法律上できないのです。
参考書籍:中小企業診断士スピードテキスト6(経営法務)
法人は名前のどちらかに「株式会社」等と入れる
法人として存在している組織の場合、名称の前後どちらかに、その種類をいれなくてはいけません。
第6条 会社はその名称を商号とする。
2 会社は、株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社の種類に従い、それぞれの商号中に、株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社という文字を用いなければならない。
3 会社は、その商号中に、他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
引用元:ドリームゲート事務局様より
逆に、法人として存在せず会社として登記していない個人事業主は、株式会社等「会社」とは名乗れないのです。
個人が名乗れる肩書きや屋号
では、個人が使える肩書きや屋号は、どんなものがあるのでしょうか?
肩書きの場合
職務を表す言葉(社長、部長、マネージャー)や、英文表記のCEO、代表、主宰など。職業を表す言葉など。
代表取締役社長はだめですが、社長ならOKなんですよね。かなりこの部分で混同されいる個人起業主の方が多いように思われます。
その部分をクリアすれば、基本的になんてつけても問題ありません。フリーランスや単独の場合は、職務ではなく職業をつけている場合が多いかと思います。
屋号の場合
会社法で定められているように「会社」と名乗らなければよいでしょう。「うさくま堂デザイン会社」はいけませんが「うさくま堂デザイン社」は可能かもしれません。ただ、個人事業なので紛らわしいですから、「うさくま堂デザイン」としています。
店舗であれば「○○屋」「○○ショップ」「○○店」「○○スタジオ」「○○サロン」、業種がイメージできる「○○事務所」「○○クリニック」。
もちろん本名にしたり、つけなくても構いません。
ただ、商標を取られている言葉や、同一地域に重複する名称は避けた方がよいでしょう。
付け方ひとつで信用問題にも
これらのこと、罰則規定はない?あるかもしれませんが、私自身はちょっとわかりません💦
しかしながら、。名刺交換した相手がわからなければ何もありませんが、そうでない場合は少々恥ずかしいだけではなく、信用問題にもなりかねません。肩書きが「取締役」なのに、屋号に「株式会社」の表記がないというのは、実際はありえないことです。しかしながら、個人事業主でありながら「取締役」「株式会社」と名乗っている名刺は、1枚2枚ではなく2桁で見つかりました。
また、商標に関してはトラブルにもなりかねないので、注意しましょう。
なお、会社法については勉強の途中、まだまだ足りないことや間違っているころがあるかもしれません。そっと教えていただけたら幸いです。
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・この記事を書いた竹村由佳ってどんな人?
・うさくま堂のサービスはいくら?