アーティストはどこまで自分を表現するべきか
それは、時と場合によるんじゃなかろうか?
全力で自分を押し出すべきところと、そうでないところがあります。
後者はデザイナーと同じですね。
※つくば宇宙センターにて。私の中では最高の機能美と芸術が備わった場所だと思っています(・x・;)
①自分をしっかりとアピールする場合
自分を「発表すべき場所」においては、作品に対して自分の世界観を全面に押し出し、しっかりアピールしていきたいですね。
展覧会、ライブ、コンサートetc…単独でもコラボでも、自主開催でも招待でも。もちろんそのイベントのテーマや趣旨はあるかもしれませんが、それを踏まえた上で自己表現をしっかり行う場所です。来場者へ忖度することなく、自分のあり方をしっかり伝えられてこそ「成功」です。
来場者の中には、嫌悪感を表す方がいるかもしれません。
でも、好意的に思ってくれるファンのためにも、自分を曲げずに「良い」と思うことを貫き、想いを伝えていきましょう。
②相手に合わせて自分を抑える場合
相手から仕事として「依頼」された場合は、相手が依頼した意図を汲み取り、自分の個性は抑えましょう。有償(報酬がもらえる場合)はもちろん、無償のボランティアの場合でも同じです。
例えば…よくあるのが地域イベントやチャリティーイベントのチラシ・ポスター等の制作や、ステージショー。自分の個性をアピールする機会ではありますが、ここはグッと抑えて相手の依頼にしっかりと応えるべき。
チラシであれば、そのイベント内容が的確に伝わることが第一ですが、自分の作品としての特性ばかりが目立ってしまっては、チラシの目的をなし得ません。ステージであれば、来場者はファミリーなのにハードな演出だったり、賑やかな演出を依頼されているのにムーディーなものだったり。
自己満足をしてはいけません。
これでは依頼者からの信頼は得られません。また、苦手分野で相手の意に添えない場合は、お断りする姿勢も必要です。
デザインの仕事は100%②のパターン
デザインはどんな分野であれ、世の中の悩みや不満を具体的表現で解決することです。
そのため、デザインの仕事は本来100%②のパターンだと思っています。
アーティストは①のように自己表現を第一に行いたいものですが、②のように目的が明確なことを依頼された場合は、自己表現であっても依頼された目的を達成させるのが第一であり、それは有償無償を問いません。
①のような自己表現の場をしっかりと持つことで、②のような依頼がある場合は、ストレートに表現することで目的が達成されることも多々あります。そして、きちんと目的を達成する表現ができることで、相手との信頼関係につながりアートがビジネスとして成り立つでしょう。
制作の依頼ではなくても、30分のデザイン・ビジネス相談は初回無料で行なっております。お気軽にご連絡くださいませ。