ビジネスは等価交換であって奴隷になることじゃない
うさくま堂デザインとして開業届を出したのは2013年11月11日、埼玉県にて。
当時息子は生後8ヶ月。まだ保育園に預ける前で営業活動が思うようにできない中、スタートアップ企業との業務請負が決まりました。それは本当に嬉しかったです!
しかし…ブラック企業も逃げ出すような会社でした。
奴隷のような働き方に転じてしまい、人生におけるトラウマのひとつになり、しばらくは何もかも信じられなくなっていました。
業務委託契約ですから、その仕事のほかに自分の営業活動を行うことは認められてはいるものの、当初聞いていた話とは違い、ほぼ終日仕事の連絡。
デザイン制作の時間も殆どその仕事に割かれ、デザイン以外の仕事も発生。子どもや家族と接する時間すら奪われる毎日…。
それでいながら、保育園の月謝に満たない月給…。
まったく想像できない事態に、途方に暮れていました。
反面「私がデザイナーとして会社に貢献できていなかったからだ」と、自分を責めてばかり。家族に対しては収入が殆どないに等しい状態を申し訳なく思い、日々自分を責めるばかり。
実際には、依頼されたものはきちんと納品し、上長からの評価もよかったのにね。
社内表彰もされたし(笑)
だけど、満足に引っ越し準備をする時間もなく、仕事以外楽しむこともできず、それでいて報酬は微々たるものなのです。
今思えば、そんな法外なことをやっているのは、株式会社とはいえ名ばかりのもの。リモートワークですから、いくらでも逃げられた筈。
だけど、逃げられなかった。
逃げるのが悔しいという思い込み、事業そのものは素晴らしいという思い込み。
そんな勝手な思い込みに縛られています。
家族に比べたらちっぽけなもの、私にとっては不要なもの。
そこに気がつくまで、何ヶ月も掛かりました。
仙台で出会った、とある女性起業家さんの言葉が全てを解き放ち、うさくま堂がやるべきこと、デザインの仕事との向き合い方を気づかせてくれました。
夫が子ども連れて出て行く前で、本当によかった!
いわゆるブラック企業も、ネットワークビジネスも、得体の知れない宗教も、起業家がセミナージプシー・コンサルジプシーになるのも…根底にあるものは同じです。第三者の客観的な助言は重要です。そのアプローチは複雑で、私がおいそれと書いてしまうのは無責任。
ですが1つだけ。もし配偶者や親しい人がそんな呪縛の中にいる時は、相手を全否定せずに一旦受け止めた上で、相談できるところへ相談し、現実を共に見つめましょう。
ビジネスの基本は等価交換。
価値あるサービスを提供し、それに見合った報酬をいただく。
個人事業主の方とは親しくなることが多いですが、自分のビジネスが等価交換であると同様に、友人のビジネスに対しても報酬をきちんとお支払いします。
当たり前のことだけど、抜けている人が多いので自戒を込めて。
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・この記事を書いた竹村由佳ってどんな人?
・うさくま堂のサービスはいくら?