無料モニターを全面に押し出すデメリット

新しいサービスを開発するなら、モニターとして無料または安価で提供したらいい。

そのサービスをすでに有料で行なっているなら、同様のサービスはやらないほうがいい。

※一括りに「無料モニターすべき」「無料提供はだめ」とは言えないな

まだ始めたばかりのことなら無料で実績を

まだ始めたばかりのこと、新しいサービスや商品に対して、無料で提供して実績を積み「お客様の声」を集めることはよくあります。

本当にそれが素晴らしいものであれば、そこから口コミで広がってお客様に活動が伝わります。

実際に、うさくま堂デザイン初期の頃は、仙台で名前も何も知られていませんでした。そのため、起業関係や啓発系のセミナー・相談会・交流会で知り合い、親しくなった方を中心に何名かにお願いし、無料でツールを作らせてもらいました。

それが大変好評で、紹介が増えて仕事の実績となりました。おかげさまで、その時のお客様が他のお客様を紹介してくださったり、さらにそのお客様が…といった感じです。

このように実績が0から1以上になったことで、新たに知り合った方には無料ではなく、きちんとギャランティをいただいてお仕事としてご指名いただけました。

以後、無料での相談には応じていますが、制作案件においての無料は行う必要がなくなりました。ものすごく意味ある場合にのみ、ごく稀にボランティアでお受けすることもありますが、本当に稀です。逆に、金額や条件が合わない場合は、こちらからお仕事をお断りする場合もあります。

無料であることばかりが知られてしまう

無料でサービスを提供すると、確かに「無料だからお願いしよう」ということで話題になります。特にSNSは口コミを広げやすいですから、仲間内から広がったことが別の仲間へと増えていきます。それゆえに新たに出会った方からも「無料で」お願いされることもあるでしょう。

たしかに、集客はできるし知名度は上がります。

ただ、無料ばかりがフォーカスされてしまい、その先がなかったらどうでしょう。

そのサービスがどう素晴らしいものなのか。本来いくらで提供するのか。

結局知名度があがったところで、無料で何かを行なった事実しか知られなかったら、仕事には繋がらない気がします。

有料でお願いされるために

もし、無料でサービスしてもらったことがあったら、そこから次にお金を払ってお願いすることになるのは、通常お金を払ってもらうことよりハードルがあがるかもしれません。

試食やサンプルで試してみる、サービスを少しだけ受けてみることで、次につながることはあります。人はわからないものにお金を払いません。

反面、もうすでに有料でサービスを提供してもらった人(真のお客様)からしてみれば、一方では無料サービスを受けている人がいるのかと思いますよね。自分はお金を払って受け取ったものが、お金を払わないで受け取っている人もいる状態です。

それって、感じ悪いと思いませんか?

または「あの時無料だったじゃないか」と思う場合もありませんか?

無料や安価であることがイメージとして定着してしまうデメリットは避けるべきです。そのためには面倒でも、無料であることは非公開で信頼できる人に無料モニターをお願いしていくのが、実績をたくさん積みながらも安価なイメージを出さない手段だと思っています。

数は急激に増えません。知名度も急にはアップしないでしょう。バズることはないけれど、地道に続けていくことで実績と信頼は確実に蓄積されます。

 

最後に…SNSを使ったお遊び企画であれば、特にその限りではないでしょう。でもビジネスに繋げたいのであれば、ちょっと気をつけたいことです。となると、ちょっとお遊び軽い気持ちで楽しめた無料企画が、そのまま人気メニューとなって有料メニューになったら、それは最高ですね。



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